マーラーの交響曲第7番「夜の歌」は、彼の交響曲の中でも特に独特で、夢幻的で謎めいた雰囲気が特徴の作品です。この交響曲は「夜」をテーマにしているとされ、全体を通して夜の静寂、幻想的な風景、そして内面的な探求が描かれています。しかし、マーラー自身は「夜の歌」というタイトルを公に使っておらず、後年の評論家や聴衆によって付けられた呼び名となっています。
1. 楽章構成と内容
交響曲第7番は全5楽章からなり、中心の3楽章が夜の情景を描いているとされます。各楽章の雰囲気が異なり、夜に関する様々な側面が表現されています。
- 第1楽章 (Langsam – Allegro risoluto, ma non troppo): 「夕暮れ」や「夜への入り口」を感じさせるような楽章で、暗く重い序奏で始まります。テノール・ホルン(珍しい楽器)が幽玄な旋律を奏で、異世界への導入のような雰囲気を醸し出します。やがて、重厚でありながらも緊張感を持った音楽が展開され、夜の神秘的な世界へ引き込まれていきます。
- 第2楽章 (Nachtmusik I): 「夜の音楽」と題されており、夜の森を彷徨うような情景を描き出しています。ホルンや木管楽器が響き、夜の静寂の中で遠くから聞こえるような音をイメージさせます。マーラーはこの楽章で狩猟のホルンの響きを取り入れており、時に動物の足音のような効果も感じられ、夜の不気味で神秘的な雰囲気を演出しています。
- 第3楽章 (Scherzo – Schattenhaft): 「影のように」という指示がつけられているこのスケルツォは、幽霊的で幻想的な音楽です。不規則なリズムと不気味な旋律が特徴で、夜に潜む影や幻影を表現しているように聞こえます。まるで夜の闇に潜む怪しい存在が踊っているかのような、不可解な音楽です。
- 第4楽章 (Nachtmusik II): 第2楽章と対になる「夜の音楽」で、穏やかで優美なセレナーデのような楽章です。ギターとマンドリンが使われ、ロマンティックな雰囲気が漂います。夜の静けさの中に恋人たちがいるような、柔らかで甘美なメロディが流れ、前の楽章の不気味さとは対照的に落ち着いた美しさを感じさせます。
- 第5楽章 (Rondo-Finale): 終楽章は夜明けを迎えるかのような明るく華やかな音楽で、ファンファーレが響き、晴れやかな雰囲気が広がります。バロック音楽の影響が見られ、ブラスや弦楽器が盛大に鳴り響きます。夜の幻想的な世界から解放され、明るい日差しを感じさせるフィナーレとなっています。しかし、この楽章はどこか皮肉的でもあり、マーラーのユーモアも垣間見られます。
2. 夜の異世界と不安感
- 第7番は、全体を通して夜の神秘や不安定な雰囲気が支配しているため、他の交響曲とは違った「夢幻的」な性格を持っています。マーラーが得意とする感情の激しい起伏やドラマチックな展開とは異なり、より内省的で幻想的な色合いが強調されています。
- 特に第2楽章と第3楽章は、夜の森や暗闇を彷徨うかのような異世界的な雰囲気を持っており、聴く者に夜の中を漂うような感覚を与えます。
3. 楽器編成の独自性
- この交響曲では、通常のオーケストラに加え、テノール・ホルン、ギター、マンドリンなど、珍しい楽器が使用されています。これにより、通常のオーケストラ作品では得られない独特の音色や質感が生まれ、夜の幻想的な雰囲気が際立ちます。
- 第4楽章のギターとマンドリンの使用は特に有名で、ロマンティックで儚い情緒を醸し出しています。
4. 解釈の多様性
- マーラーの交響曲第7番は、その謎めいた性格と一貫しないテーマのため、様々な解釈がされています。夜の不気味さや神秘性を強調する解釈もあれば、マーラーのユーモアや皮肉が込められていると見る解釈もあります。
- 特に終楽章の明るい雰囲気が突如として現れるため、多くの聴衆や評論家が「本当に夜が明けたのか」あるいは「これは皮肉的な結末なのか」など、解釈を巡る議論が絶えません。
5. まとめ
マーラーの交響曲第7番「夜の歌」は、夜の神秘的な雰囲気と不安感、そして幻想的な美しさを描いた作品です。夢の中でさまようかのように異なる情景が浮かび上がり、暗闇と光、影と希望の間を行き来する音楽が展開されます。多様な楽器と独特の楽章構成によって、聴く者に夜の幻想的な世界を体験させる、まさに「夜の歌」にふさわしい作品です。
たいこ叩きのマーラー 交響曲第7番「夜の歌」名盤試聴記
クラウス・テンシュテット/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
★★★★★
一楽章、引きずるように重い開始でした。柔らかいテノールホルン。色彩の描き分けも非常に濃厚です。一音一音に表情付けされているような緊張感の高い演奏です。テンポも動き、スケールの大きな音楽になっています。存在感の大きいテューバが音楽に深みを与えています。。ホルンの激しい咆哮!冒頭からテンシュテット節全開です。ティンパニの締まった一撃が演奏をグッっと引き締めます。穏やかな部分と激しい部分の対比もすばらしい。オケの響きも充実しています。音楽が前へ進もうとする力があります。テュッティではオケが強大なパワーを発散しています。オケが一体になった名演の予感がします。
二楽章、アゴーギクを効かせたホルン。美しいホルンの主要主題。容赦の無いティンパニの一撃。作品へ深く共感していることを感じさせるチェロの第二主題。この楽章でもテンポは動きます。音の洪水のように音が溢れかえる強奏部分。とにかくすごくスケールの大きい演奏です。この楽章でもホルンの激しい咆哮。強烈にテンシュテットの個性が表出されています。この指揮に付いて行くロンドン・poも凄いです。迷いも無く思いっきりの良い表現はすばらしい。
三楽章、遅いテンポから開始して少しテンポを上げました。ミュートを付けて絶叫するトランペットが強烈です。この楽章でもテンポは自在で濃厚な表現です。原色で輪郭のくっきりした強い個性を表出した凄い演奏だと思います。強烈なティンパニの一撃で終えました。
四楽章、この楽章もテンポが動きます。重いハープの低音。感情が込められて豊かに歌う弦。作品に深く共感して一体になっている演奏です。引きずるようなコントラバスの中にクラリネットのトリルが消えて行きました。
五楽章、硬質なティンパニの強打。絡み合う金管。テンポの変わり目で大きくリタルダンドとクレッシェンドします。次から次から押し寄せてくる音に圧倒されます。オーディエンスノイズも全く聞こえません。最後の祝典的な雰囲気も申し分ない。終演後に拍手があるからライブと分かりますが、演奏中は全くライブと感じさせない完成度のすばらしい演奏でした。
ベルナルド・ハイティンク/アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団
★★★★★
1982年12月の録音です。
一楽章、ゆったりとしたテンポで明るい音色のテノールホルンの主題。透明感があり一音一音確実に進む演奏。木管の行進曲調の主題も非常に遅い。非常に堂々とした足取りです。どのパートもすごく良く鳴り存在を主張し心地よい響きを作り出します。コンセルトヘボウの伝統的な音色を残していた時代の貴重な記録だと思います。潤いと深みのある響きはとても美しくハイティンク時代の貴重な遺産だと思います。普段から極端な表情付けをしないハイティンクですが、均整の取れたすばらしい演奏です。
二楽章、表情豊かなホルンの序奏。アクセントなどに対する反応がとても機敏で表情が引き締まっています。楽器一つ一つに力があり、明確な色彩で描き分けられた演奏はとても魅力的です。ハイティンクの指揮に俊敏に反応するオケ。とにかく美しい!楽器のバランスが良いのでマーラーのオーケストレーションも的確に表します。最後は「夜曲」を十分に感じさせる雰囲気で曲を閉じました。
三楽章、不気味な低音の後に潤いのある弦とトランペットの短い音!強調することは無いが自然に不気味な雰囲気が再現される。弦の表現も締まっていて緊張感があります。ティンパニも絶妙な音色です。とても濃密な色彩感で、登場する楽器一つ一つが重量感のある音で作品を彩ります。
四楽章、美しいホルンの主題。極端な表現はしませんが、どの楽器も生き生きとしていて聴き応えがあります。コンセルトヘボウはハイティンクとの時代が一番良かったと思います。ずっとこの関係を生涯続けていたらどんな名演が生まれたかと思うと、少し残念な気持ちにもなります。
五楽章、ゆったりとしたテンポのティンパニ。輝かしいブラスセクション。テンポの変化も大胆で作品への共感が窺い知れる演奏です。ハイティンクはこの複雑な作品をありのままにしかも極上の美しさで訴えてきます。宝石箱をひっくり返したようにきらめく音の洪水!最後のティンパニの凄いクレッシェンド。怒涛の終演でした。ハイティンクとコンセルトヘボウが残した貴重な名演だと思います。すばらしい演奏でした。
ミヒャエル・ギーレン/南西ドイツ放送交響楽団
★★★★★
一楽章、冒頭から聞いた事のない弦の刻み音が聞こえます。少し細目の音を響かせるテノールホルン。弦の刻みが不気味な雰囲気を醸し出します。どのパートもすごく上手い!余計な感情移入はせずに、テンポも動くことはなく極めて冷静に音楽が進んで行きます。感情的に突出してくるパートもなく非常にバランスを大切にして演奏されていますが、力感も十分にありなかなか聞き応えがあります。しかし、音楽は常に冷静でギーレンは作品を遠くから見ているような感じがします。こちらも決して熱くはなりません。
二楽章、豊かな表情のホルン。艶やかな木管。静寂を破るティンパニ!研ぎ澄まされた日本刀が青白い光を放っているような鋭く透明感に満ちた演奏。遠くで響くカウベル。寂しげな夜を演出する木管。感情にまかせてテンポを動かしたり、アゴーギクを効かせたりするわけではないのに、これだけ夜を感じさせる演奏になるのにも驚かされます。また、楽譜を見通せるような透明感もすばらしいです。
三楽章、これだけ高い透明感の演奏ができるのは、すごく高いアンサンブル精度のおかげだろう。透明度が高いので色彩感もとても豊かです。ただ、色彩が豊かと言っても油絵のような色彩ではなく水彩画のような色彩感です。とにかく音楽が涼しげです。
四楽章、艶やかなヴァイオリン独奏。お休みを告げるようなホルン。マンドリンとギターの存在は大きくないが確実に耳に入ってきます。現実にはそうでないかも知れませんが、楽譜に書いてある音が全て聞こえてくるような感じの演奏でとても情報量が多い。
五楽章、暴れることもなく統制の取れた美しい金管の主要主題でした。透明度の高い演奏はずっと続けられていて、この空間はすばらしいです。どのパートも磨き抜かれた極上のサウンドです。感情が盛り上がって咆哮することはなく、全てギーレンのコントロール下で実に統制のとれた演奏です。クールでカッコイイ演奏でした。愛聴盤になりそうです。
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ジュゼッペ・シノーポリ/フィルハーモニア管弦楽団
★★★★★
一楽章、すごく遅いテンポで始まりました。弦の刻みが聞こえます。少し細い響きのテノールホルン。テュッティは盛大に賑やかです。テンポを速めて第一主題に入りました。音の輪郭がはっきりしていて、とても色彩が豊かです。アンサンブルは抜群で、咆哮しても乱れません。トロンボーンの独奏は控え目でした。強弱の変化に非常に敏感で俊敏な演奏に感じます。テュッティではいろんな音が聞こえてきて情報量が豊かです。
二楽章、冒頭のホルンはとても表現力豊かです。続く木管は夜の不気味さを上手く表現しています。第二主題のチェロが豊かに歌います。中間部のオーボエの哀愁に満ちた旋律の後半に加わるフルートも強弱の変化を強調しました。響き渡るトランペット。これまで聴いたことのない音が聞こえたりするのは、楽譜に忠実に演奏しようとしていることの表われだと思います。舞台裏とステージ上で鳴らし分けられるカウベルの違いもとてもはっきりしています。コーダの木管の表現はとてもリアルでした。
三楽章、この楽章でも強弱の変化にとても敏感です。ティンパニの存在感が際立ちます。この楽章にこんなに多くティンパニ登場していたとは思いませんでした。あちこちで金管の噴火が・・・・・。こんなに色彩感豊かな楽章だったことにも初めて気づかされました。
四楽章、けだるい感じのヴァイオリンソロ。ファゴットに対してすごく弱く演奏されたクラリネット。マンドリンがピンポイントで定位します。この楽章は緩急の変化もありました。
五楽章、ティンパニのマットな響き。続き金管のファンファーレは豪華絢爛でした。そしてホルンの咆哮が続きます。途中のリタルダンドも適度でした。トランペットのハイトーンもきっちり決まります。今まで聞いたことのないいろんな音が聞こえてきます。気持ちよく鳴るシンバル。限界が無いかのように鳴りまくるブラスセクションには感服させられます。
オットー・クレンペラー/ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
★★★★★
一楽章、ゆったりとしたテンポで朗々と歌うテノールホルン。非常に遅いテンポで克明に一音一音刻み込んで行きます。遅いテンポが生み出す異様な緊張感。レントゲンを見ているように細部まで克明に表現されています。しかし、時折登場する金管はかなり豪快に鳴ります。よくこれだけ遅いテンポの演奏に耐えているオケに感心します。すばらしく巨大なスケールの演奏です。
二楽章、この楽章も遅いテンポです。このテンポでも演奏は弛緩することなく緊張感を保っています。アゴーギクを効かせるようなことはなく、演奏自体は淡々と進められています。暗く不安な夜の雰囲気も見事に表現しています。
三楽章、不気味な雰囲気に溢れた冒頭でした。テンポが遅い上に、色彩感も濃厚で強烈な印象を与えます。
四楽章、マンドリンが良く聞こえます。この楽章も遅めのテンポで細部まで見通せるような演奏です。中間部のホルンの穏やかな旋律にクラリネットがギョッとするような音で割って入ります。ギター、マンドリン、ハープなどがとても明瞭に聞こえます。終わり近くでマンドリンとオケのアンサンブルが乱れました。
五楽章、もの凄く遅いテンポで始まりました。全く別の曲を聴いているかのようです。金管が鳴っている後ろで動いている楽器も手に取るように分かります。このテンポでも引き締まった表情で、緊張感の高い演奏です。録音もこの当時にはすでにアナログ録音は完成の域に達していたのか、かなのり鮮度の音を聴かせてくれます。クレッシェンドに伴って少しテンポが速くなって、そのままの勢いで行くのかと思ったら、またきっちりとテンポを落とすあたりは徹底しています。終盤はオケの鳴りもすさまじいものがあります。
マーラーの交響曲第七番「夜の歌」の演奏史上では異端の部類に入る演奏だと思いますが、クレンペラーの確固たる自信と信念に裏打ちされた徹底した演奏には凄い説得力がありました。この演奏を聴けただけでもこのCDを買った価値があったと思います。すばらしい演奏でした。
エリアフ・インバル/フランクフルト放送交響楽団
★★★★★
一楽章、ゆったりとしたテンポで、丁寧な弦の刻み。伸びやかなテノールホルン。とても良く鳴るブラスセクション。透明感が高く明晰な演奏です。深く感情移入することは無く、作品から距離を置いているような感じです。立ち上がりが良く、鮮度の高い録音もすばらしい。トゥッティのエネルギー感もかなりあり、抑揚は十分にあります。また、ほの暗い夜の雰囲気も持っています。
二楽章、表情は控え目なホルン。静寂の中にドカンと入るティンパニ。弦や木管の軽いタッチ。比較的速めのテンポで柔らかく、あっさりと進みます。あまり「夜曲」を意識していないような演奏です。
三楽章、抑えた音量で、暗闇に浮かぶ夜の雰囲気満点の冒頭です。バチーンと響くバルトークピッィカート、複数の奏者の乱れ打ちです。この楽章でも、楽器はくっきりと浮かび上がりますが、表現は淡々としています。最後のティンパニの一撃も強烈でした。
四楽章、この楽章も速めのテンポであっさりとしています。マンドリンは強調されることはありませんが、しっかりと聞こえます。テンポの変化も恣意的なところが無く自然です。
五楽章、ゆったりとしたテンポで丁寧なティンパニのソロ。見事に響く主要主題はテヌート気味に演奏されました。中間楽章では抑え気味だったオケが全開で、しかも美しく鳴り響きます。副主題が出てからテンポを速めました。再び主要主題が現れる頃にはテンポは戻っています。表現は粘ることは無く、あっさりとしていますが、細部の動きにもこだわった、スコアを見通せるような明晰な演奏は一貫しています。コーダはスケールの大きな大音響でした。
全体の印象としては、すっきりとしたスタイリッシュな演奏でしたが、細部の表現まで光を当てた明晰な演奏はすばらしいものでした。優秀録音とあいまって、最初に聞くには良い演奏だったと思います。
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ベルナルト・ハイティンク/バイエルン放送交響楽団
★★★★★
一楽章、非常にゆっくりとしたテンポで、柔らかく伸びやかなテノールホルンです。一音一音確かめるような堅実な足取り。クレンペラーの演奏を思わせるような遅さです。キリッとした美しい響きです。ひっかかるところが無く、流れるような演奏ですが色彩感は濃厚克明で大胆です。どのオケと共演しても美しい響きを作り出すハイティンクの能力には脱帽です。ライヴとは思えない完成度の高さです。コーダはスケールが大きく壮大でした。
二楽章、表情豊かに歌う序奏のホルン。ホルンの主要主題も豊かな表情です。第二主題の入りの音を伸ばしてから入りました。とても穏やかな第二主題でした。全体に音に勢いがあって、活気に溢れています。感情のこもった中間部のオーボエ。この演奏でも細部の表現まで、徹底されています。二度目の第二主題も最初の音を伸ばしました。夜の雰囲気は少し薄いようです。
三楽章、低音の不気味な雰囲気に続いて滑らかな弦のメロディ。元々遅めのテンポですが、中間部でさらにテンポを落としました。細かな動きが克明です。こんなに美しい「夜の歌」は初めてかもしれません。最後はテンポを落として終りました。
四楽章、ニュートラルな響きのヴァイオリン独奏。柔らかいホルンの響き。穏やかな弦楽合奏。この楽章も夜の雰囲気はあまり感じませんが、表題にはとらわれず、純音楽としての美しさを追求したような演奏です。
五楽章、この楽章もどっしりとしたテンポの演奏です。ことさら華やかに演奏することは無く、前の楽章からのつながりも自然です。トゥッティでもオケを炸裂させることは無く、抑え気味です。刻み込むような濃厚な表現。コーダの打楽器の長いクレッシェンド。
表題にとらわれず、純音楽的な非常に美しい演奏は、すばらしいものでした。CD化を望みたいです。
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